2013 BRM907 群馬 300 上信全部のせ300丼

Challenging brevet 2013 BRM907 Gunma 300 a bowl of complete Joshin toppings, by SHIBATA Akira
作成 2013/09/13 随時更新
渋峠にて

はじめに

当方はロードバイクを持っていないが、 2010 年2011 年CX900 というシクロクロス用自転車で、一応 SR (SuperRandonneur) という、 200km,300km,400km,600km を制限時間内に走りきった人の称号を当方も自称できるようになった。  世の中には、マウンテンバイクやママチャリでブルベに参加する人もいるのだから、「ロードバイクでないから走れない」なんてことを抜かしてられない。 

過去に当方が参加したすべてのブルベは AJ 埼玉主催だった。  今回は初めて AJ 群馬主催のブルベに参加した。  いろいろ戸惑うこともあるだろうが、参加して初めてわかることもある。  それにレースじゃないし、完走を目指して参加じゃー。 

具体的方法

約一年前のブルベはアタック磐梯山でリタイヤした。  その後はブルベに参加しておらず、一年ぶりのブルベだ。 

装備

対策・装備については AJ 群馬の指定通り、 400km ブルベに参加できる装備並み。  結果は後述。 

今回はアタック! 299 以来暑くて自転車に乗っていなかった。  一ヶ月間自転車を放置していたので、チェーンに油を差すとか、タイヤに空気をいれたとかその程度で、 あとは輪行袋を取り付けたくらいか。 

2013/09/07 自転車全体
自転車全体

パンクも、ささっとタイヤ外してチューブ変えればいいハズだからその関係の装備は空気入れだけでいいハズ。  一応チューブもパンク修理セットも空気入れも持っているがブルベ中はパンクしたことがない。  実は今回出走してから気づいたのだが、工具を持っていくのを忘れた。  幸いにして工具の出番はなかったが、トラブルがなくてよかった。 

コース

下の図のように走るわけだ。  なんか、山の中ばかりを走るように見える。  今回の目標はケイデンスを下げること。  ソレすなわち、出力を下げることだ。  当方は普段 95rpm-105rpm くらいで走っていることが多い。  この回転は出力が大きいが、長持ちしないので、ブルベでこの回転を常用すると、必ず後でタレる。  80rpm くらいなら出力はあまり上げられないし、ムリに出力を上げるとヒザが痛くなる。  つまり、なるべく余裕ブっこいた感じ( 130W 標準で、上り坂はせいぜい 150W-200W 程度)で標準走行して、本当に大出力が必要なときに回転を上げるという作戦だ。  よって心拍は標準的には 130bpm 前後を期待したい。  たぶん 300km なら、出力を弱くしても最近のペースを意識すればタイムアウトになるほど遅くはなならないだろうと考えた。  さらには、全体の 25% くらいを出力 0 な状態にできたらいいなーと思っていた。  つまりは全体の半分が平地だとして、残りの半分が上りなら、半分の半分が下りだからして 25% は漕がなくても進むんじゃないかと(笑

…しかし、募集ページには恐ろしいことが書いてあるよ。  実は申し込んだときにはこんな文章見てなくて、まとめてる今発見した。  こんなの見ていたら申し込まなかったアルよ。  どおりで大変だったわけだ。 

とにかく登ります。 上州と信州の境を行ったり来たりしながら、ひたすら登りまくってください。 地蔵峠(湯の丸)は12kmで1000m以上を登り(平均勾配は8%以上)、渋峠はひたすら1800mを登ってください。  獲得標高は6000mを越えますが、規定どおりの20時間がリミットです。 エントリーの前にもう一度良く考えてください。 
コース図

結果

完走できた…ただし 19 時間 29 分で、タイムアウトまであと 31 分だった。  ま、ブルベだから完走は完走だ。  しかも、ヒザの痛みはちょっとしかない。  いや、脚関連はダメージはわりと小さかったが、腰が筋肉痛だな。  それと後述するが当方の弱点へのダメージは大きかった。 

概略としては下のグラフのような感じだ。  いえることは、下の四点が目立つところだろうか。 

ブルベ全体情報

前日

当方は神奈川県は茅ヶ崎市に住んでいる。  スタート地点は道のりで 150km かなたの群馬県の高崎だ。  当方が取りうる主な選択肢は三つ、 1) 深夜に起きて車でスタート地点に行って走り出す、 2) 前日の夕方か宵の口までにスタート地点に行って車中泊してスタート直前に起きだす、 3) ホテル(ネカフェなど含む)に前泊してスタート地点に行く。  最初の案は間に合わないときに致命的で、最後の案は先日のアタック! 299 で実験済みだ。  体調を整えるという点では悪くないが宿泊費がかかる。  そこで、今回はスタート地点に車を置いて車内で寝るという手をとった。 

当方の自動車は軽の 1box なので、自転車を置いても、荷物を整理すれば脚を伸ばして眠れるだけのスペースがある。  季節も夏なので、暑いかも!という心配はあっても、寒くて凍え死ぬって心配はしなくてよさそうだ。  タオルケットと余っていた羽毛布団を積んで行った。 

到着したスタート地点は橋の下で、結構車の音がやかましかった。  車の中で食事をしたら、睡眠導入剤代わりのビール 350ml を一缶をあけた。  一気飲みではなかったが、あおるようにして胃袋にビールを流し込んで、敷いたタオルケットの上に寝転がり、腹の上に羽毛布団の端っこを載せて目をつむった。 

当日スタート前

ピピピ……、目覚ましの音で目が覚めた。  なんと自動車のすぐ脇に AJ 群馬の受付のテーブルがあった! LED ランタンもとても明るい。  おかげで、車内でライトをつけずに着替えができた。  結果的には非常に良く眠れたと思う。 

自転車を降ろし、準備をしながら朝食にヤマザキ薄皮つぶあんぱんをほおばりつつ準備を進めた。  おおむね問題なく準備ができて、ブリーフィングが始まるころ気づいた。  サングラス(度付き)がない! さっきまで自動車のコンソールの上にあったのに…

気はあせるが、ないものはない。  ブリーフィングが終わり、車検も終わって全員出発して、受付の人だけになった。  LED ランタンを借りて車の中や周りを見始めた。  一緒に AJ 群馬の方も探してくれた。 

「あれ?ソレは?」 と、当方がヘルメットをかぶっている後頭部をつついてくれた。  自分でも触っているとカタい。  あれ? あれ? あった!  …いや、お約束じゃないですからっっっ!  なんというドジっこぶりを発揮してしまったのだろう!  まったくもって恥ずかしい! 

ということで、スタート前後はあせっていて写真を撮っていない。  皆様よりも 5 分遅れくらいでスタートした。 

スタートから PC1 (約 37km ) まで

あまりにあせっていたせいか、走り出して二つ目を間違った。  もうね、イキナリ本領発揮!  コースを間違えるの得意だったことを忘れていたよ。  アセってミスコースをして、さらにアセって戻ったわい。 

今回は標準 130W くらい、上り坂で 150W-200W くらいのうちの低めを目安にして走ることにしていたから、誰も見かけず、(最後尾だから)誰にも抜かれず、最後まで走るかなー、 PC で見かけることがあるかもなーくらいのキモチで走った。  気がアセっても出力計( Power Tap )があれば、数値で制限できる。  今回の完走は出力計があってのものだ、なかったら後半タレて脚が動かなくなってタイムアウトになっていたと思う。  30 分くらい走ると、「今回は一人旅〜♪」と落ち着いて、気分的にゆったり漕ぐようになった。 

2013/09/07 06:17 どんよりな曇り空
どんよりな曇り空

空は曇り。  ラジオでの天気予報は時々雨で、翌日も雨らしい。  確かに霧が出ていたり、路面もちょっと濡れていたりと、雨の予感。  晴れることなく、最後まで曇ったままだといいなと願っていた。 

2013/09/07 06:53 PC1 到着
PC1 の写真

PC1 に着く前に一人のブルベライダーに抜かれた。  あれー? オイラは最後尾出発のハズなのに、どうして後ろから? どこかのコンビニとかでトイレでも行っていたかな?  油断していたので写真を撮れなかった。  PC1 で聞いたところによると、当方より後に出発した人がいたとのことだ。  なーんだ、当方より遅いわけじゃなかった、安心した。  自分が一番遅くて安心するってカナリ頭悪いことにそのときは気づかなかった。 

PC1 から PC2 (約 156km ) まで

ここの PC 間は約 120km で、時間帯的にも PC2 到着前後にお昼になるだろう。  PC1 では買い物をして、途中で食べて補給することを考えた。  途中には、およそ 12km で 1000m 以上を駆け上がるという当方にとっては泣きそうな坂があるってぇことじゃないの!  やっぱりちゃんと食べておこうということで下のようにカツ弁当とシュークリームを食べて出発だ。  途中で牛丼屋を見かけたら入ろうと思った。 

2013/09/07 PC1 ではカツ弁当とシュークリームとはちみつレモン
最初の食事はしっかり

結論から書くとコースの中でいいタイミングで牛丼屋を見かけることはなく全部コンビニで済ませた。  というか、山の中ばっかりで人里の中を走ることが少なかったせいだと思う。 

2013/09/07 07:52 初めて追いついた
初めて追いついた方

PC1 を出るとすぐに上りの傾斜がキツくなってきた。  軽井沢へと上がる上り坂だった。  なんかスキール音(タイヤのキュキュキューって音)っぽい音が聞こえるような気がして、ソのスジの人が坂の上のほうで昼間っからドリフトの練習でもしているかと思っていた。  もうちょっと走ると上信越道(高速道路)の下をくぐった。  そう、高速道路を通る自動車の風切り音だったのだった。  で、高速道路をくぐったあたりで前方に自転車が! なんと当方でも追いつくことがあるのかと目を疑った。  出力を見ると確かに 180W-200W くらい出ている感じだった。  コレはヤバい。  出だしからまだ 50km 程度なのだから、意図的に出力を落として 150W-170W くらいにしたいと思った。  というか、少しペースを落とした。 

2013/09/07 08:05 霧の中を走ってるところ
霧の中を走る

上の写真は単なる霧の中を走っているところなんだけど、今回は霧の中を結構走った。  いや、雨の中も走った。  だから、マトモに写っているコレを表示しておく。  暑いことを恐れていたが道路わきの表示はたしか最高でも 23 ℃だったと思う。  実は写真を撮っていたのだが、曇っていたりしていて暗いものだからブレブレで読めないのだ。  それくらい気温的には自転車に向くいい天気だった。 

2013/09/07 09:27 地蔵峠への上りにて
地蔵峠への上りにて

さて、いつの間にか地蔵峠への上りに入っていて、キッツい上りが続く。  まぁ、アタック 299 で走った矢久沢林道に比べれば穏やかでマシだが、やっぱりキツかった。  エゲつなさでは矢久沢林道のほうが凶悪だったと思う。

2013/09/07 10:37 地蔵峠への上りにて
地蔵峠への上りにて

途中で思い出したよ、どのブルベだったかは思い出せないけどね。  ココは雨の中上ったことがあるわ。  蛇行したり、途中で止まって休憩したわぃ。  で、押しを入れている人がいて、当方は休みを入れつつナントカ漕いで上ったが、押しを入れている人よりも遅かったんだわ。  そのときに悟ったね。 

つまり停止しているよりは遅くても押しを入れているならソレは進んでいることだ。  すなわち兎と亀の競争でも、兎は移動中について進行速度は速くても停止時間が長ければそれはトータルで遅いということで、亀は移動時間は遅くても停止時間が極端に少なくてトータルで兎より早かったわけだ。  だから、ブルベにおいて、あるいはナニかをするにあたって「停止が一番悪い」ということであり、「継続は力」であり継続的な努力はトータルとして最も早く到達できるってことだ。  うーむ、ブルベって体力・時間・もろものマネジメントを学ぶにいいイベントだと思っていたけど、人生においての努力の意味も理解できるすばらしいイベントだということも、兎と亀の話を考えたときにわかっちゃった。 

2013/09/07 10:44 地蔵峠シークレット PC
地蔵峠シークレット PC

見上げる山が低くなってきて、ついに地蔵峠を越えた。  越えたところに駐車場があって自転車が何台か止まっているのが見えた。  あれ?  そう、シークレット PC だった。  ちょうどボトルの水を飲みきっていたのでありがたくちょうだいした。  結果論で述べれば実はここでボトルを二本満タンにしたのは間違いだった。  これの後はコンビニで飲む水分で済んだのだった。  だから上りでは軽いほうが良くて水は積んでいなければ二本で 1.5kg 軽量化できたのだった。  しかし、自転車において必要時に水がないのは死を意味する。  特に夏だからな、曇っていてさえ地蔵峠の上りではほぼ手付かずだった二本のボトルをほとんど飲みきっていたからね。  だから、この後でボトルから水分補給をしなくて良かったのは例外だったのだ。  そういうわけで、結果論としての間違いなど結果論でしかない。  そのときは最良の選択だったのだ。  というのも、ここで補給できたのは精神的には非常に余裕となった。  AJ 群馬の方のイキなはからいに感謝した。 

2013/09/07 13:15 もうすぐ PC2
もうすぐ PC2

当方はココロが弱い。  上り坂でもヘロヘロだが、向かい風でもココロが折れる。  地蔵峠から降りてきて PC2 へとまっすぐな道の平地を走っている時に向かい風でヘニョヘニョになっていた。  しかもサドルに縛り付けた輪行袋がズリ落ちて後輪と接触して、何度も直してということを繰り返して、精神的に疲れていた。  ふと思い出して抜本的解決(ビニールテープでサドルポストに縛り付ける)を計って作業をしていたら、後続の方として上の写真の方が当方を抜いていったのだ。  やった!  大急ぎで漕ぎ出して追いついて、勝手連結したさ。  やっぱり向かい風のときに人の後ろを走れるってコトはすばらしい。  いつか当方も向かい風の中でも誰かを引けるくらい強くなりたい。 

2013/09/07 13:45 PC2 到着
PC2 到着

ついに折り返し地点の PC2 に到着した。  脚のダメージは計算通り残り約 150km を漕ぐには十分残っていた。  しかし、尻が痛くなり始めていた、股も擦れている感じがした。  昨年の約 180km 地点でリタイヤしたブルベを思い出す。  あの時も雨が降り、気温は低く完走できそうな気がしたが、尻が痛くて残り 400km 余りは走りきれないと判断してリタイヤしたのだった。  自問した、あと 150km 走れるだろうか?  まぁ 100km はイケるだろう。  そしたら 50km は行くしかないということでどうにかなると踏んで継続を決意した。 

PC2 から通過チェック (PC3) (約 219km ) まで

元 PC3 は間にある、本日のメインイベントな渋峠への上り 1800m があるために、通過チェックに格下げされた。  また、渋峠から通過チェックまでの下りはできればスピードを出して安全に下りたいので、ライトを点灯せずにいられるソコソコ明るい時間帯にくだれるといいなと願った。  レーション(行動食)として背中に挿していたヤマザキの薄皮つぶあんぱんがなくなったのでメインイベント中にハンガーノックの兆候があったら食べようとアンパン(結局ブルベ中には食べなかった)を買った。 

2013/09/07 豚焼肉弁当とシュークリームとゆずレモンとレーション(行動食:ミニあんぱん)
豚焼肉弁当とシュークリームとゆずレモンとレーション(行動食:ミニあんぱん)

ということで、焼肉弁当とシュークリームと食べて水分補給をした。  食べている間に雨が降ってきた。  さて出発しようかと思って立ち上がるとちょっと寒い。  地蔵峠を下るときにウィンドブレーカを着たが下界に下りてきて脱いだ。  これからどうしよう?  3.14 秒ほど考えて、「漕げば発熱できる、寒くない程度に漕げばいい!」とウィンドブレーカを着ずに走ることを選択した。  で、出発したらイキナリミスコース(改善案付き)をやってしまった。  そう、コンビニを出て左のハズが右へと走り出して、 CP に来ていた AJ 群馬の方が大声で教えてくれた。  もうね、今回はミスコースしまくりであったことよ。  

2013/09/07 15:05 渋峠へのアプローチ、雨の中気温 19 ℃
渋峠へのアプローチ、雨の中気温 19 ℃

当方の得ている情報によれば発生出力の約三倍の熱が体内で発生することになっている。  そのとおりであれば 160W で漕げば体内に約 480W のヒーターを抱くことになる。  いままで 130W-150W くらいで漕いできて、わりと暑く感じた。  平地に降りてきてからはヘタレて 100W 前後で漕いでいたが、再び 150W チョイ超え目標で漕げば身体の中に 500W 近い発熱があることになって温まる。  っつうことで、寒くなくなるまでちょっと出力をアゲ目で漕いだ。  寒くなくなって、そのうち雨が心地よくなるくらいのペースになった。  ま、はぁはぁしたけどね。  ただ、股間に違和感がでてきた。  そう、スれている感じで、ちょっと痛いかな。 

2013/09/07 16:18 渋峠まであと何キロですかいのー
渋峠上ってる途中

PC2 を出て坂を上りはじめてしばらくすると雨が小降りになり、霧雨になり、やんだ。  ところどころ霧がなくなったりするが、路面はずっと濡れたままだ。  まぁ、経験上 20km/h を超えると前輪のしぶきが顔に当たるようになるのだけど、のぼりだからそんな速度になることもなく、ヘコヘコと上った。  上の写真の方に当方が引っ張られる感じで、たまに当方が前にいると押してもらえる感じで、なんとなく一緒に登った。 

2013/09/07 17:30 渋峠のテッペンまであとちょっと
渋峠の頂上まであとちょっと

もう少し走れば渋峠のテッペンというところで、突如視界が開けた。  下のほうまで見渡せる。  下にいたときにガードレールが山の上のほうに見えたがココだったか。  とにかく、はるか下のほうにホテルが見えた。  ずっと雨や霧の中やモヤっとしたところを走っていたからなぁ、ビックラこいたわ。  当方は自転車停めずに撮影するし、暗いので手ブレしてるけどねー。 

2013/09/07 17:48 渋峠直前 12 ℃
渋峠到着直前 12 ℃

渋峠ホテルの前を通過し、道路は再び霧の中になり、その中を自転車漕ぎ漕ぎして傾斜がゆるくなったのを感じた。  ふと駐車場を見ると自転車が何台か泊まっている。  ブルベライダーがよくつけている反射ジャケットを着ている人もいる。  「シークレット PC ですか?」と聞くと、 AJ 群馬のブルベのゴールだとか。  うへ、こんなところにゴール設定ですか…というのが当方の正直な感想。  多分ゴールの撤収をしていたのだろう。  気温 12 ℃の表示を発見し、コレはヤバい、寒くなるってのを直感した。 

2013/09/07 17:52 渋峠到着
渋峠到着

そこへ石碑が見えた。  ついに、国道の最高地点へ到達。  晴れていれば絶景なのだろうが、濃霧による視界不良。  数十メートル先も見えない。  ここでウィンドブレーカを着こんで出発した。  下り始めたら、寒い!  ウィンドブレーカを着ても寒い!  身体はしっかり濡れていて、気温 12 ℃、濃霧の中、もう日暮れになって道路がどう曲がってるのか、まっすぐなのかも見通しが利かない。  できるだけ早く下界に下りたい!  寒い! 寒い! 寒い! 寒い! 寒い! と口の中でモゴモゴ連呼しながら下った。  ドンドン暗くなって、濃霧で先が見えない。  暗いけど前照灯を明るく焚くと前が真っ白で全然見えぬ。  仕方ないので、前照灯をもっとも暗い状態で点灯し、転ばぬようにとっても遅く慎重に坂道を下った。  完走してこそブルベだしね。  ここの下りで、ビビりまくって心拍が 200bpm 超えとシクロクロスレースでも記録したことのないような高い心拍数を記録した。  いやー、当方小心者だからねー(笑) 

2013/09/07 20:05 元 PC3 な通過チェック
元 PC3 な通過チェック

暗くなってコマ図も見えづらくなり、ミスコースしまくりになって、寒い寒いと思いながらほうほうのていで、元 PC3 な通過チェックにたどり着いた。  とても寒かった。  暖かいものを摂りたかった。 

通過チェック(元 PC3) から PC4 (約 281km ) まで

ココまで降りてくれば、霧も比較的薄くなり、道路も見えるところが多くなってきた。  元 PC3 な通過チェックを予定の時間に通過できたので完走が見えてきた。  もうヒトヤマ越えるだけでそれ以外は下り基調だ。  寒い寒いといいながら下りてきたのだから暖かいモノを食べたかった。  カップめんなウドンをメインに食べた。  おでんも勧められたので、イエスマンな当方はおでんも買ってしまった。 

2013/09/07 19:02 カフェイン投入
カフェイン投入

そして、ここでついにカフェイン摂取だ。  普段から、お茶・コーヒー・コーラに代表されるカフェイン含有飲料を摂らないようにしているため、飲めば効く。  今こそ、カフェインドーピングっ!  暖かいお茶で身体も温まりつつ、興奮しちゃうもんね。  通過チェックでひとつ悩んだことがあった。  それは寒かったことだ。  これからさらに下るので寒いことが予想される。  下るってことは漕がないわけで、体温が奪われる。 反対の見方では、下るから行く先は下界であり、夏なのだから寒くなくなるともいえる。  雨が降ってきた。  ココは寒くなくなるほうにかけて、ちょっと下って寒い思いをしてもすぐに最後のヒトヤマの上りで漕いで温まるほうを選択した。 

2013/09/07 20:58 前走車と信号
前走車と信号

果たして、当方の予想通りで下界は暖かかった、寒い寒いと連呼するほどではなくなった。  さらに、まだチョット肌寒い感じではあったが、上り坂に差し掛かって漕いで暖かくなったのも幸いした。  上の写真はゲージツ写真ではなく、青信号付近を通過するブルベライダーを後ろから撮影したのだが、長時間露光となり、信号も尾灯もニョロニョロになってしまったものだ。 

2013/09/07 22:57 ついに PC4
ついに PC4

そして、ついに PC 4 にたどり着いた。  時間的にも、当方の得意技であるミスコースを乱発するとか、大きなミスコースをやらかすとかしなければという条件で、完走に間に合いそうだ。 

PC4 からゴールまで

PC4 を出発したら、後はコースを間違えずにゴールに飛び込むのみだ。  慎重に、かつ残っている脚を使ってガンガン走るぜーとばかりに漕いだ。 

2013/09/07 23:03 最後の補給
最後の補給

完走が見えたので、最後の補給は特に考えもなく紅茶とブリトーで。  あ、毎回シュークリームがあるのはデザートね。  補給にもいいし、おいしいじゃん?

2013/09/08 00:34 ゴールでのスタッフ
ゴールでのスタッフ

ということで、ゴールに飛び込んだ。  最後の最後で、途中でミスコースしたけどな(笑) なお、ハイライトのところで見てわかるとおり最後に最高出力を発揮して、目標である普段の出力をさげることに成功したといえよう。  実際の表(考察のパートに掲示)を見ても、バッチリだ。 

フィニッシュ後

当日

なんという偶然か、自動車を停めた場所は上にかかる橋の排水口の真下だったもんだから、屋根に水がビタビタとスゴい音をたてて落ちていた。  運転席や助手席から乗り込もうにも滝のようにスゴい勢いで水が落ちていたし、水溜りも深そうで前のドアから乗ることは要検討ということで考え込んだ。  そうだ! 軽の 1BOX だからリアゲートから乗り込むという技で乗り込んだ、なーんだ簡単じゃん。  でもって、自動車の中で着替えた。 

フィニッシュの群馬県の高崎を後にし、 150km 彼方の自宅のある神奈川県は茅ヶ崎に向けて出発した。  午前一時過ぎという、時間が時間なので、眠いんだな。  走り始めてチョットすると居眠りしそうになった。  で、車を停めて、仮眠をとろうと目をつむるが、カフェインが効いていて眠れないんだよ。  ナンてぇことを何度も繰り返しながら午前六時ごろやっとこ自宅についた。 

シャワーを浴びて、洗濯機を回した。  眠らないように注意しないとね。  洗濯物を干したら、なんかちょっと目が覚めて結局 13 時くらいまで起きていて、ソコから 3 時間ほど仮眠をとった。 

シャワーでは、シみた。  尻と股間がヒリヒリしたよ。  ということで、気温はいい条件だったし、脚も残った。  が、股間の皮がムけたんだわ。  当方の弱点は下半身の陰部であることがハッキリわかった(笑) 左ヒザは季節も夏ということでナントカなったが、ソコが大丈夫だと、アタック! 299 でもそうだが、尻とか股がすれて痛くなる。  オレってデリケートだしなー♪  陰部を鍛えて強化するにはどうしたらいいんだろう?  この辺は検討事項だな。 

翌日以降

自転車(ほぼ平地で片道約 9km )で出勤した。  ソコソコに脚は動くが、高回転にならない。  いつもは 95-110rpm を常用域にしているが、 90rpm にするのもツラい。  会社のビルの十階にオフィスがあるのでいつも階段で上がるわけだけど、ふくらはぎに疲労を感じて一歩一歩が重かった。  この疲労は徐々に減ったがもう二日くらい感じた。 

朝には少々ヒザが痛むが、それより腰の筋肉痛がキツかった。  でも特に問題なく生活できた。  夕方には筋肉痛も和らぎ、特に気にならなかった。  帰りは 90-100rpm まで回せたが、結構大変だった。 

翌々日の朝の出勤時には 110rpm くらいまで回せるようにはなったが、ラクラクというほどではなかった。  まぁ、調子いいときは 120rpm くらいまで自然に回っちゃうから、徐々に疲労が抜けるって感じだったのだろう。  でも、以前の一週間近く、あちこちがガタピシしていたことを思い出せば、力がついたなと思える。 

考察

今回の目標である、回転を抑えて、出力を抑えるという作戦は有効だったと思う。  いままでは出力を押さえることだけ考えていたので高い回転のままだった。  回転が高いため、知らず知らずのうちに高出力を出し後でヘロヘロになるということだった。  要するに低い回転でもいられるように出力を落とすって方法のほうが、簡単に出力を落とせるってことだったんだ。  本当に高出力がほしいときに回転を上げればいいってことで、今後も有効活用していきたいと思う。  下の表のようにスタートから 18 時間 50 分後でも大出力を出せるのだから、わりと余裕があるというか、脚が残っていた感じだ。  目標はおおむね達成したと考えてよいだろう。 

ピーク出力開始時刻(スタートから)
ピーク出力開始時刻(スタートから)

課題も明らかになった。  上にも書いたが、尻ズレと股ズレがヒドい。  股のほうは血がにじんでいた。  尻のほうはみえないが、一週間もするとカサブタのような硬い皮がむけた。  どうしたものか。  原因は雨だと思う。  体温を奪って涼しくしてくれるメリットがあるが、股などでは濡れてふやけたところをコスるような感じになって皮膚にダメージを与える。  この課題をどうにかできれば雨の長距離ブルベをラクにこなせるようになると思う。 

ミスコースについて

今回は久しぶりにコースを外れることが多かった。  下は AJ 群馬のコマ図だ。  AJ 群馬のコマ図は、 PDF だからドコでも印刷結果は一緒だし、カラーだし、信号や一時停止の標識やカーブミラーが出ているなど情報量が多く、非常に良いと思う。 

AJ 群馬のコマ図の凡例 AJ 群馬のコマ図

しかしながら、自身の未熟さを棚に上げるようで書きにくいが希望について述べたい。  AJ 群馬のコマ図には慣れてないせいか見間違ったりしたが、いくつかこうするといいなという改善案もある。  カッコイイコマ図だが、夜になったら走行中に見えないので立ち止まってじっくり見て進むということで平均走行速度が非常に遅くなった。  他の人のコマ図スクローラもそうだが、コマ図は縦に流すように作っているものが多い。  同様に当方も縦型にしていて、 AJ 群馬のコマ図も縦型にしてもらえるとありがたいなーと思った。  ま、だったら縦横変換の仕組みを自分で作れともいうが…

AJ 埼玉のコマ図での折り返し表現

結びに

非常に実りあるブルベだったと思う。  自分で自分自身の成長をちょっと実感した。 

長丁場のブルベを支えてくれているスタッフ、当方のようなヘロヘロ自転車乗りに登り坂で付き合ってくださった数人に感謝の念をささげる。 

思いつくところを追加してみたいと思う。  意見・感想も歓迎だ。 


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