2017 BRM415 埼玉 400km アタック老越路

BRM415 Audax Saitama 400q Attack Oinokouji in 2017, by SHIBATA Akira.
作成 2017/04/01

はじめに

2017/04/16-04:46 ゴール後の明けの明星

今年 2017 年も、 SR (SuperRandonneur) を自称できるよう、早めにどのブルべに出るか計画を立てつつ、走ろうと思った。  一応、実績としては、 BRM107 神奈川 200km 逗子も、BRM218 埼玉 300km アタック那珂川も、走り切れた。  あとは 400q と 600q だ。 

今年走り切れたブルべは二本とも 20km/h よりも早く走れた。  今回のコースを見ると多少のアップダウンはあるものの最高で 600m くらいまでしか登らないため、フラットとはいいがたいが、あまり登りが多くないと思われる。  20km/h で走れば 20 時間だから、 9 時出走なら、翌日午前 5 時前にゴールできる。  可能なら早めに帰ってきたい。  というのもブルべで朝まで漕いで、帰宅して、寝たら、夜勤に出勤という計画を立てたからだ。  無謀かなぁ?  試してみないとわからないよね。  ということで、エントリして、出走してみた。 

本番前夜まで

新装備

今回も新装備はナシ。  ハンガーノックに気を付けて、早くゴールして、早く帰宅して、早く寝るのだ。  でないと、夜勤で死ねるからね♪

主力前照灯は「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 909D NEX-909D 」である。  補助灯は「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 909D NEX-909D 」と同じシリーズの単三を二本で運用できる「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 903D NEX-903D 」(公称:実用点灯時間 10 時間)だ。 

メガネは貼り付ける老眼鏡ではなく、徐々に度が変わる境目のないタイプの遠近両用のレンズを付けたサングラスだ。  見た目は、従来の透明レンズの度つきサングラスとほとんど変わらない。  これをつかえば見た目もスマートに、かつ遠近両用で使用できる。 

ハンドル周りと全体

今回のハンドル周りの写真が下の写真。 


全体は下のようにいつもと変わり映えしない装備で乗った。 

車検の時に「前輪だけディープリムなんですね」と言われた。  初めての指摘だったが、「前輪は効果があるんですが、後輪はわからなくて、効果の薄いモノはどうも……」と述べた。  そのへんは三日物語: SHIMANO WH-RS81-C50-CL に記述してみたので、興味があればご笑覧いただければありがたい。 


コース

コースは入間を出た後高崎に向かい、徐々に東へと向きを変え、東吾−桐生−宇都宮−真壁−加須−入間というように大きくハートマークを描くように走ってくる。  向かい風にならなければ、高速ブルべになるだろう。 

コース図図

標高は 700m 弱が最高ということで、比較的ラクな 400km になると予想した。 

走行について、机上の作戦

当日の天気図を見ると南側に高気圧、北に低気圧、等圧線は東西ということで、最初はやや向かい風気味、東へ向きを変えると追い風になって、最後はまた西進するのでやや向かい風になると想像された。 

アップダウンはそれほど厳しくない、風も追い風基調が 200q 近くありそうというように思われた。  最後は、若干の向かい風基調になると考えられ、とてもペースが落ちることが予想された。  向かい風区間と予想する最初の数十キロメートルは抑えて走り、しかも空気抵抗を減らして走り、東進が始まったら追い風期待でペースを上げ、最後はガンバってペースを維持するという方向性でガンバろうと考えた。 

比較的ラクそうなコース、風もそれほど強くなさそう、ゴールする当日の夕方から夜勤があるということから、目標は 20 時間以内の完走だ。 

標高と気温の図

ブルべ当日

スタート地点へと圏央道を通って、入間川の豊水橋のタモトへむかった。 

今回こそはと思ったら、同じお店に出入りしている方の出走に間に合った。  当方は、トレーニングもしてないので、貧脚がさらにさび付いて、ダメダメになりつつあるように思うからして、この方に追いつくことも目標に加えた。  特に、今回は最初の 100q くらいは出力を抑え目にするので、その先でアゲアゲ(といってもタカが知れてるけどね)にしても、追いつけないのではないかと思う次第。 

2017/04/15-07:50
同じお店に出入りしている方の車検中の写真

受付では、今回クイズポイントがあるとか。  およそ 200q 先の看板というか地図の右下の表の合計の値をメモしてこいという指令だ。  なかなか面白い。 

この看板のココの…… ココ

結果

今回の目標は 20 時間以内の完走。  ソレに対し、 19 時間 44 分で、当方にとっての 400q での過去最高を記録した。  当方なりに WH-RS81-C50-CL は空気抵抗低減には効果がありそうと考えており、ソロ走行で効果を実感しているのだった。  ここ一年以上、トレーニングをほとんどしていないので、当方が強くなったなんてことはないから、機材のおかげであることは間違いなく、以前と違うのは、タイヤの幅 32 → 25 と、前輪に WH-RS81-C50-CL を使い始めたくらいだ。 

ダイジェストとしては下のように心拍や出力が推移した。  写真で、だらだらと当方の感想をグラフの下に流してみよう。 

今回はパワーメーターというかロガーの表示とにらめっこで、パワーは 100q を超えるまでは抑えめで走った。  100q 超えたら、きつくないレベル 200W 前後もアリな状態で走った。  最後の方は、タレて、本当に大変だった。 

パワー・心拍推移

概略としては時間的な前半はそれほど変動もなくうまく走ったといえそうだ。  また、登りや向かい風で速度が落ちても、一定レベルの出力を維持できたモヨウ。  最後の方は、パワーも落ちてるけど、速度も落ちて、強い向かい風ではなかったけれども、速度が出ないような感じでタレと当方の弱さを露呈した。 

スタート前

ブラブラしていたら、ブリーフィングが始まった。  下の写真はクイズポイントの説明だ。 

2017/04/15-08:41

ブリーフィングが終わり、当方はなんとなく大きいほうの軽量化をしたくなった気がした。  豊水橋のタモトは 24 時間使えるトイレがあるのでありがたい。  が、行ったら使用中で、当方もひねり出せば出るかもくらいの感じであったため小用だけをすませて戻ることにした。  戻ってくると車検が始まっていた。 

2017/04/15-08:51

スタート〜 PC1

スタートすると橋を渡って、坂を上るわけなのだが、ここに桜がたくさん植わっていて、桜吹雪の中をのぼった。  今回のブルべを象徴するような、華のある、いい雰囲気だった。 

2017/04/15-09:04

2017/04/15-09:21

2017/04/15-09:35

うららかな春の日という感じで、ちょっと暑いなーと思いつつも走りはじめなので、まったり進行で走った。 

2017/04/15-09:38

あちこちで、花びらがはらはらと、時にはふんわりと流れ、地面にも花びらが散った状態の中を抜け、春のサイクリング日和であった。 

2017/04/15-10:08

出発前に大きいほうの軽量化をしなかったので、ちょっとオシッコが近い感じで、よく寄る小前田駅の公衆便所に寄った。 

2017/04/15-10:43
小前田駅公衆トイレ

トイレに寄った後、再出発すると、踏切に足止めだ。  しょーがねーなーと思っていたら、いつもと違う音だ。  音源の方を見ると、なんと蒸気機関車ではないか。  観光列車が走るなど、乗っている人はいい日よりで、花見もできていいだろうなと思った。  当方はトイレ行って、棚ボタ的ラッキー!

2017/04/15-10:45
踏切での蒸気機関車通過待ち

おそらく高崎あたりか? 下の写真は信号の表示なのだが、一丁目に「 1 」とだけ表示されている。  なんじゃー? と思いつつも二丁目は当然「 2 」だし、三丁目も然り、他に七丁目も見た。  ちょっと不思議な信号表示だった。 

2017/04/15-11:30

2017/04/15-11:47

ちょっと向かい風っぽい中をチンタラ進みつつ出発からおよそ三時間弱で PC1 に到着した。 

2017/04/15-11:52

PC1 〜 PC2

前回のブルべから、カップ麺を食べるという方法を試している。  つまり、ご飯ものを食べて、汁で流し込むという方法だ。  多分、早く食べられて、かつエネルギーもそこそこに摂れつつ、塩分などもあるというところから、悪くないのではないかと想像している。 

2017/04/15-11:57

2017/04/15-12:26

またかよと言われそうだが、のどが渇いたし、さっき食べたのがしょっぱかったために甘いモノがほしかった。  そこで、 Dydo のロゴの入った自販機を探しながら走った。  いや、本当に「さらっとしぼったオレンジ」は飲みやすくて、 500ml もあって、 200kcal 補給できるので、ブルべの時には愛飲している。  炭酸の爽快感はないけれど、その分飲みやすいし、おいしさと冷たさで十分に爽快感がある。 

2017/04/15-12:30

2017/04/15-13:41

2017/04/15-14:13

2017/04/15-14:18

なんとなーく、イナカっつうか、山の中っぽくなって、出発から五時間半ほどで PC2 に到着した。 

2017/04/15-14:37

PC1 〜 PC2

PC2 では惰性でオレンジジュースにしてしまった。  最近のブルべでは、なるべくご飯ものを食べるようにしている。  噛むことで内臓を動かすことができるらしい。 

2017/04/15-14:42

PC2 を過ぎるとなんとなく追い風基調を感じられるような気がして、あまり抑えないで走り始めた。  なんか、走ったことのあるような道だったが、明瞭に覚えているわけでもないので、淡々と走ったのだった。 

2017/04/15-15:11

2017/04/15-15:12

時々、桜の花びらが散って、とてもサイクリング日和という感じだった。 

2017/04/15-15:18

2017/04/15-15:31

なんかデカい鳥居があるなぁと思って、よくわからんまま写真を撮った。  そこにカジュアル風な自転車乗りが四人(たぶん女性二人、男性二人)いて、楽しそうだなぁと思った。  ボッチな当方はそういう経験はないのでね、おそらく今後も死ぬまでないと思うが、それでも誰かにエスコートするように言われたら、前を牽くことができるようにと準備して、その確認にブルべに出ているわけで、今一度、気を引き締めようと思った。 

2017/04/15-16:00

2017/04/15-16:26

そして、また「さらっとしぼったオレンジ」を飲む♪

2017/04/15-16:32

ふーん、群馬大学ってこんなところにもあるんだーと思っていたら、左側にブルべライダー発見。  その背後に公衆トイレ発見。  ということで、群馬大学(桐生キャンパス)理工学部の正門の前にある公衆トイレによって、小用を足した。  うーん、動物がマーキングしているみたいだ。 

2017/04/15-17:24

2017/04/15-17:30

2017/04/15-17:56

ダム湖を越えて、山の中をのぼっていくと、「あぁここか」という場所に看板があった。  何人かがいて、当方も自転車を停めてクイズの答えをメモして、出発した。 

2017/04/15-17:56

2017/04/15-18:07

2017/04/15-18:17

2017/04/15-18:25

2017/04/15-18:48

つるべ落としじゃないが、春の夕方も暗くなるのは早い。  のどが渇いたのでポカリスエットを買って飲んだ。 

2017/04/15-18:58

ハラ減ったなーと思っていたら街中に突入したので、きっとあると期待していた牛丼屋があった。  スタミナ豚丼を頼んだ。  これで、エネルギーはだいぶ持つだろうと期待した。 

2017/04/15-20:19

下の写真の方は、ニコニコ動画でブルべの様子を配信しているらしい。  後ろのプレートにそう書いてあった。 

2017/04/15-20:28

2017/04/15-20:41

2017/04/15-20:42

PC3 に到着した。 

2017/04/15-20:45

サラダ巻きあたりを食べて、ごみを捨てていたら窓をたたく音がして、見ると窓の外に、朝お会いした、同じ店に出入りしている方がいた。  250q 地点で追いついたということだ。  実にいいペースで進んでいる。  彼はここまで 13 時間だ。  残り 11 時間で 150q はかなり余裕があるだろうから、 24 時間切りはそれほど困難ではないと考えられた。  前を牽きましょうかと聞いたが辞退された、残念だ。  というのも、当方、一人で走ってると明け方の走行速度は遅くなるし、道間違えるしで、誰かと一緒に走りたかったんだよなー。 

2017/04/15-20:58

PC3 〜 PC4

同じお店に出入りしている方には、フられたので、一人で PC3 を出発した。  ここまでも何度か前後を走った方と接近したり、抜かれたりしながら走ったのだった。  山の稜線に月が上ってきていた。  ふと、月の呼び方として居待月(いまちづき)寝待月(ねまちづき)あたりかなーとか思い出したのだった。 

2017/04/15-21:05

2017/04/15-21:10

2017/04/15-22:10

月を見ながら走って、だんだん月は進行方向の左から後ろになるハズだが、それよりも先に高く上がって行き、右とか後ろとか関係ないことになった。  そして PC4 に到着した。 

2017/04/15-22:45

PC4 〜 PC5

月を見ながら、走って、最後の PC かと思ったら、間にもうひとつあるっぽい。  他のブルべライダーに聞いたら、やっぱりあるってことで、早々に出発した。 

2017/04/15-22:53

古河近辺の橋を渡るところで、歩道とか土手道とかわからなくてここで 10 分くらい迷った。  結果 2km 分くらいメーターが余計に回ってしまったことよ。  誰かに追い抜かれるかなーと思ったが、誰にも抜かれずに PC5 に到着した。 

2017/04/16-01:43

PC5 〜ゴール

PC5 に着くと、「ロングバルブなチューブ持ってないか」と聞かれた。  リムに DuraAce C50 と出ていた。  どうやら、 PC5 出るときにリム打ちパンクしたらしい。  当方は前だけディープリムなので、 80mm のチューブを持っていたので、ソレを差し上げることにした。  売ってくれと言われたが、こういう時はお互い様だから、将来誰かが困っていたらその人に対応してくれればそれでよいだろう。  当方にメリットがないじゃないかとも思うが、ここでネタにするくらいは許してもらえるかな。 

2017/04/16-01:52

あと 50km だからということで、軽く済ませて、先においとますることにした。  あの、ディープリムな方は 20 時間を切れただろうか。 

2017/04/16-01:52

ペースが近いせいか、再びニコニコ動画の方に追いついた。 

2017/04/16-02:29

その後は、パワーもあまり出ず、スピードも上がらずということで、キツいなぁと思いながらひたすらゴールを目指して走ったのだった。  下の写真はなんだかわからんだろうが、ゴールの写真だ。  ゴールして軽く話をして、辞去した。 

2017/04/16-04:33

帰りの車を高速のインターに向けて走らせているときに、同じお店の方が豊水橋方面に曲がっていくのが見えた。  当方とそんなに違わないペースで走ってきたのだろうと思った。  いや、 PC での停止時間の短い当方より早いペースだったかもしれない。 

その後

当日

高速では速度が上がらないのはアクセルをあまり踏み込んでないからで、なぜかそういう気分にならなかった。  意識が遠のく感じで、事故るよりはマシと、緊急避難用の場所に車を寄せて、五分ほど目を閉じたが、あまり効果がなかった。  とにかく、眠い感じで、厚木のパーキングエリアを目指した。  車を停めて、助手席に突っ伏して、しばらくしたら復活したので、そこからはノンストップで帰った。 

帰宅したら、シャワーを浴びて、洗濯を開始した。  その間に片付けと食事をした。  食事を終えたら、洗濯物を干して、ソッコー寝た。 

目が覚めると出勤してもいいかというくらいの時間になっていたので、シャワーを浴び、着替えた。  自転車には輪行袋がついていたので、外して出勤した。  400q を走り切って、 12 時間程度では、手のひらも、尻も、ヒザも痛いし、復活していない。 

翌日

夜勤を終えて、帰宅するときには少し復活して、尻もヒザも痛みはかなり減っていた。  手のひらは痛かったな。  昼間は、身内の見舞いに東京方面まで出て、夕方帰宅して、いつもよりも二時間ほど早い時間に寝落ちした。 

翌々以降

疲労は木曜日くらいにとれたかなーという感じになった。  手は、ちょっと痛かった。 

今回は、天気図から予想した感じの風向きで、うまく走りに生かせたと思う。  ほとんど一人で走っているので風はかなり負担だ。  だから、この風をうまく避ける、生かすような走りができればと思う。  ずっと追い風の中を走るブルべに憧れる。 


最後に

今年は 200q も、 300q も、 400q もだいぶラクなブルべを走った。  ラクな 600q ないかなぁ。 

Audax 埼玉の方々、サポートのメンバー、各出走者には感謝している。  この場で感謝の意を表したい。 

ということで、終わった。  質問・意見・感想も歓迎だ。 


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